クスリが無くなったので病院に取りに行った。
病院の中は物凄い事になっていた。
花粉症のためか風邪のためか、溢れんばかりの患者さんだ。
私は一度引き返した。
一時間後に出なおした。
今度はすぐに処方箋がもらえた。
隣のクスリ屋に行って薬を貰おうと思ったら、今度はこちらが大変だ。
何時になったら自分の番になるのか。
椅子にかけて待った。
見渡すと年寄りだらけだ。
杖をつく者、腰をかがめて歩く者、よたよた歩く者。
自分も合わせて年を取った人ばかりだ。
薬を飲んで長生きして、生きて行くことが良いのかどうか考えさせられた。
高齢者の医療費もかかるし、今日は若い人の付き添いも無いが、一人ひとりに付き添いが付くようになると若い人も大変になる。
どうすればよいのか。
昔は60才になったら姨捨山に行って、死ぬまでそのままだったと言う。
しかし姨捨山に行ってみたらあまり高い山でなく、今の年寄りだったらすぐに戻ってきそうだ。
それにそこでじっと死を待つのも大変だ。
私など辛抱が出来ない。
これからは高齢社会になると、生涯学習だ何だと勢い込んだこともあったが、いざ自分がその年になると考えてしまう。
年寄りが不安にならないで良い社会を作らねばならない。
それにはどうすればよいのだろうか。
考えてしまう。